トッカグンとの遭遇。

僕は陸も海も空も辞めたダメ元自衛官

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

大雨の中での戦闘訓練。

その日は台風だったか、なんだったか。 とにかく、風雨の強い日だったことを覚えている。 さすがに、こんな悪天候の中で戦闘訓練しないだろう。 なんて甘い考えを抱いていたら… 総員、外に集合の指示が出た。 もちろん、戦闘訓練の格好でだ。 あの時の隊長の…

自衛隊の缶メシ。

缶メシと言うと、スーパーで売っているような缶をイメージするかもしれない。 当時の自衛隊にいた頃の缶メシは、黒い容器に、大きくメニューが書かれているだけだった。 しかも、缶の蓋を、親指の爪程度の缶切りで、開けていくのだから、指先にたこのような…

睡魔との戦い。それは夜間訓練。

教育隊の時点で、夜間訓練を行ってはいたが、昼間に戦闘訓練があった場合。 もう夜間訓練は、訓練にならないと言ってもいいほど、みんなだらけ疲れていた。 辺りが暗いこともあって、伏せて待機している時には、もう目を閉じてしまっているくらいである。 大…

64式小銃の結合と分解。

銃は戦闘訓練後、必ず手入れをしていた。 すぐにさびてしまうため、使用後には、銃をまずは分解するのだが、当時は分解時間は3分と決められていた。 結合はと言うと、4分だった。 手が遅く時間内にできない者が1人でもいれぱ、全員で何度も結合分解を繰り返…

体力錬成。その名もソフトボール。

今日の訓練は体力錬成である。そう言われ、何かと思いきや、ソフトボールをすると言い出されたことがある。 これは中々、楽しみな訓練だと思ったのもつかの間。 自衛隊で、普通のソフトボールをするなんて、甘い考えだった。 用意されたものは、ソフトボール…

3分間の食事時間。

教育隊時代の食事時間は、平日がだいたい3分だった。 隊員は、みんな腕時計を身につけていたため、3分と決められたら、計って、きっちり3分後には席を立っていた。 もちろん、3分では食べきれない隊員もいたが、そこは集団行動。 3分後には、口いっぱいに含…

射撃練習。

当時は、64式小銃を扱った射撃練習だった。 とは言っても、射撃とは毎回実弾を撃つ訳ではない。実弾無しの射撃姿勢練習を繰り返し、そして、実弾射撃と言う流れだった。 これが不思議なもので、慣れて来ると姿勢を見ただけで、上手いか下手かが分かるように…

戦闘訓練は、なにから始まる?

教育隊にはいって、戦闘訓練を始め出す。 とは言っても、最初は、ほふく前進からだ。 第一から第五まであることは有名だが、ほかにも、細かな言い方を含めると、「おうようほふく」「しゃくとりむしほふく」と言った聞きなれないほふくも当時はあったものだ…

外禁とは、外出禁止と言うこと。

自衛隊に入隊してしばらくは、基地や駐屯地の外にでることができない。 入隊してだいたい半月くらいは、基地内生活を強いられてしまうのだ。 外出は、なにか隊員がペナルティをしでかして、禁止させられることがある。 自衛隊の中では、これを通称「外禁」と…

レンジャー隊員だった区隊長。

自衛隊の腕立て伏せは、一般の人、あるいは学生の部活動でやっているものとは、かなり違いがある。 両腕は肩幅程度に開き、両手で「ハ」の字を作る。 体は一直線。体を下に下げる時には、そのまま姿勢を変えず、腕だけの力で体を上げ下げする。 ちなみに体を…

腕立て伏せと言う名の連帯責任。

入隊して間もない頃、訓練以外の時間帯は、通称「ジャーセン」と言う格好をさせられていた。 詳しく言うと、上は作業着、下はジャージ。足元はスニーカーと言うなんとも、へんちくりんな格好だった。 もちろん、食事も、入浴も、売店もその格好で通うのだ。 …

正式 入隊

誓約書なるものにサインをしていた時だった。 なにやら、これから僕たちの教官になる方々が、まじまじと何かを確認しているのがわかった。 確認が終わると… 教官達の、はいってはならない本格的なスイッチがはいってしまったのである。 もはや、先ほどまでの…

入隊には、誓約書が絶対条件。

新しい制服、新しい靴。 すべての支給品が、新品だった。 みんな格好だけは、どこからどう見ても自衛官。と言った風貌だった。 そして頭は、みんな坊主に毛が生えた程度に刈られてしまっていたことは言うまでもないだろう。 教育隊に着隊した時に見た髪を染…

入隊は?訓練は?まだか?

もう良いだろ! 朝から夕方まで、飯を食べる時間以外は、ほとんど縫い物だ。 帽子から衣類。 支給されたほとんどのものに、名札を着けろとのことだった。 几帳面なヤツは、まるでミシンでも使ったかのように丁寧な縫い方だった。 しかし、一方では名札の4つ…

ある年の3月…

パッパラッパラッパラッパラッパパー! いかにも軍隊らしい放送の起床ラッパ音に、目が覚めた。 まだ眠気がある中、もぞもぞしながら、ベットから起き上がる。 ん?…あっ。そうだよな。 僕は、自衛隊に来ていたんだった。 そんな感覚で迎えた朝だった。 教育…