お風呂上がりにタオルを忘れたら。
自衛隊のお風呂は、大浴場にシャワーに、ある所にはサウナなんかも設置されている。
この夏場の時期なんて、大浴場ですっきりしたい気持ちの隊員でいっぱいだ。
寮にもシャワーだけ設置されていたりするところもあるが、やっぱり人気は大浴場だ。
先輩や同期から後輩まで、いろいろな人たちを誘って浴場に一緒に行ったものだ。
ただある日、風呂から上がって、体を拭いていると、同期がタオルを忘れたと言い出した。
私は自分のタオルを反面使うから、残り反面を使っていいよと提案したが、同期は遠慮していた。
結局、風呂場から普通に出て来たが、どうやって拭いたのか尋ねると…「拭かずに、そのまま着た。」と言うことだった。
あの暑い夜の同期の一刻も早く寮に帰りたいと言う表情を今でも鮮明に覚えている。
エアコン・扇風機なしの生活。
陸上自衛隊時代、エアコンはおろか、扇風機さえない居住区で過ごす期間があった。
使えないのではない。そもそも部屋に備え付けられていなかったのだ。
そんな中で制服や軍服をアイロンがけすると、どうなるか?
5分と経たずに汗が吹き出してくる。
基本的に夏場は、何もしていなくても軽く汗ばんでいるのが通常状態であった。
なにがたまらないかと言えば、就寝時は必ず毛布をかぶって寝ることを強要されたことだ。
理由は、上官からこう通達されていた。
「君たちが風邪をひくといけないからだ。」と。
狂っていやがる。
同期と良くそんなことを言っていた。
エアコンなしで猛暑の中、毛布をかぶって寝るなんて、なんと寝苦しいことかと思うかもしれないが、昼間の厳しい訓練から生まれた疲労が絶大な睡魔を連れて来るため、即寝できる。
今思うと、当時良く寝れたものだと感心できる。
ゴールデンウィーク前の儀式。
ゴールデンウィークが今年は10日間くらいあるだろうな。
ふと自衛隊時代を思い出す。
あれは入隊したばかりの時だ。G W前までに戦闘訓練の回数が日増しに増えて行っていた。
日に日に訓練が厳しくなっていくものの、当時新入隊員だった僕らは、GWを最大の楽しみにしていた。
その待ちに待ったGW突入前夜、僕たち10人程度の班員は、洗濯室と言うタイル張りの広めの空間に呼び出された。
そこで班長から円陣になり腕立て伏せを実施するよう命ぜられた。
1人10回カウント、それを1周することとなった。
100回の腕立て伏せと言うことになるが、自衛隊式の腕立て伏せは、50回以上は相当厳しい。
100回‥100回のはずが、カウントの声が小さいだのなんだのと、2.30回まで行くと、1回からやり直しと言ったことを何度も何度もリピートする内に、もう総数なんて忘れるほどすることになった。
終わってみれば30分くらい腕立て伏せをやっていた様だ。
みんな汗だくだった。
そんな班員達に対し、班長が最後に、こう言い放った。
「お前ら、ゴールデンウィーク前で気が緩んでいるから、締めてやったからな。ありがたく思え。」
そして、その汗だくの状態で就寝させられたことは、言うまでもない。
すぐに暖かくなる簡単な方法。
寒くなると、ポケットに手を入れたくなる。
心なしか、猫背ぎみになりっている自分がいる。
しかし、以前所属していた自衛隊と言う組織では、ポケットに手を入れることを禁止されていた。
さらには服装に関しても、規定があった。
戦闘服の下は、どんなに寒くてもTシャツ一枚だった。
点呼の時位は、こっそり厚手のトレーナーでも着て寒さをしのごうかと思えば、そう言う時に限って、点呼で服装点検が行われ、戦闘服の下にトレーナーを着ていることがバレたものだった。
上官から「お前ら、そんなに寒いなら暖かくしてやる。」と、その様な日は、点呼にて総員汗だくになるまで、ジャンプスクワットをやらされたものだった。
ジャンプスクワットは効果的で、数十回で膝がガクガクになる。
寒い時に、てっとり早く暖かくならたいなら、一度試してみると良いだろう。