腕立て伏せと言う名の連帯責任。
入隊して間もない頃、訓練以外の時間帯は、通称「ジャーセン」と言う格好をさせられていた。
詳しく言うと、上は作業着、下はジャージ。足元はスニーカーと言うなんとも、へんちくりんな格好だった。
もちろん、食事も、入浴も、売店もその格好で通うのだ。
ちなみに、食事と入浴と売店を、ひとつなぎで当時は「メシフロバイテン」などと言っていた記憶がある。
最初の頃は、自分達の班の班長と供に、風呂に行かされていたのだが、これが問題だった。
本日の入浴時間は、15分。
そう決められたら、その時間以内に終わらせないといけないのだが、当時は、誰かしら時間オーバーをしていた。
そう言う時は、最後の班員が風呂場から出て来るまで、みんなで腕立て伏せをさせられると言うのが、風呂場前での試練だった。