1人の辞める同期と僕。
僕は、僕以外の辞める同期と一緒に行動することになった。
辞める同期が1人でもいると、なんだかその同期と一緒にいる時間は、居心地として悪くないものだった。
彼は昔、バックパッカーとして色々なところに行くのが趣味だったらしい。
そのためか、非常呼集の際には、区隊で1.2を争う位の速さで準備をし集合に至っていたと、当時の区隊長が言っていたのを覚えている。
そんな彼との話しの中で、辞めた後はどうするつもりか?
と言う話題になった。
僕は正直、なにも考えてなかった。とにかく辞めたいと言うことで頭がいっぱいだったのだ。
彼は、辞めたらしばらくはゆっくりしたいと言っていた。
僕もその気持ちには同感だった。
教育隊の1日1日は、あまりに濃いもの。
そう当時の僕は感じていたからだ。
その彼は辞めたら母親のいる実家に戻ると言っていたのだが、僕は自分の実家に戻る気はなかった。
すると彼は
「俺の実家はせまいけど、しばらく泊まっていけばいいよ。」と言ってくれた。
心底ありがたい。そう思った。
辞めたら、その瞬間から[住所不定+無職]が確定するため、その点に関しては、かなり不安に感じていたのだ。
もつべきは友達。
もつべきは同期。
いや~。助かる! まさにそんな心境だった。