朝起きて3分後に飛び蹴りをくらう。
起床ラッパの音色と同時に同期達が一斉に起き上がる。
すぐに着替えて寮の前に立ち並んで行く。
全員がそろったら、代表者が当直の上官に報告する。
もちろん、報告の段階で全員きれいに整列した状態でだ。
ちなみに報告には報告の仕方がある。
確か…
「⚪⚪分隊!総員⚪⚪名!事故なし!現在員⚪⚪名!総員異常なく起床しました!」
と言った具合の報告の仕方だったはずだ。
しかし、僕の同期は、寝ぼけていたのか、上記の報告を一切口にすることなく、挙げ句の果てには一言。
「よろしい!」
と意味のわからない一言しか口にしなかった。
当然みんな内心思ったはずだ。ああ…あのバカなに言ってやがんだ…と。
その瞬間、僕らが並んでいた所から、すこし離れて見ていた上官の一人が、ものすごい勢いでダッシュしはじめた。
おかしな報告をした同期に一直線に走りむかっていき、背後から飛び蹴りを放った。
同期からは死角になっていたため、まるでアニメやマンガの様に、同期は蹴りをもろにくらいぶっ飛んだのである。