トッカグンとの遭遇。

僕は陸も海も空も辞めたダメ元自衛官

自衛隊は、辞めるにも日数がかかる。

 区隊長に辞める意思を伝えてから、ほどなくして2人で話し合いをした。
 ちなみに、班長には辞める相談や意思を伝えてなかったのだ。
 今だからこそ言えるが班長よりも区隊長の方が個人的には相談しやすかったのだ。
 なにを区隊長から言われても僕の気持ちは変わらなかった。
 僕の決心を察してか、話しを中隊長にまであげてくれた。
 僕ら新入隊員の仲間内では、中隊長のことを「昭和の侍」と呼んでいた。
 その言葉通りの雰囲気を持つ方だったのだ。