トッカグンとの遭遇。

僕は陸も海も空も辞めたダメ元自衛官

京アニの放火。

 しばらく前から京アニの放火がメディアで伝えられている。
 今もなお、その後どう言った状況なのか?と言うことを報道陣が追いかけていっていると言ったところだ。
 映像で見ただけでも、もの凄い火力だったが、消火にあたられた方々は、想像を絶する恐怖と対峙していたに違いないと思う。
 ぼくがそう思うのには、理由がある。
 海上自衛隊時代、教育隊の期間中に消火訓練がある。
 消火訓練と聞くと、学校で行う様な小規模なものと思うかも知れないが、そこは自衛隊
 消火訓練専用の設備・建物があり、そこで小さなコンビニが1件すっぽり入ってしまいそうなくらいの巨大な釜のようなものに、油を入れ、火をともす。
 すぐさま業火が立ち上ぼり、それを消火ホースから出る水で消火していくのだ。
 見た感じ、服装は完全に消防士だ。
 水が充填したホースは、もはや水圧で曲げられないし、容易に動かせないので、7.8人がかりで1本のホースを扱う。
 水の放射口ぎりぎりに顔を寄せる。
 ホースと顔が離れ、炎が少しでも顔をかすめたら、その瞬間、顔の皮を炎に持っていかれるのだ。
 訓練とは言え、その場にいた全員が命懸けだった。
 消火した!と思っても、完全に鎮火させなければ、業火はすぐさま再び襲いかかってきた。
 京アニの放火を見て、ぼくは、そんなあの時の光景を思い出した。